「複製された男」
劇場公開日 
2015090501

!!記事タイトルまんまネタバレ注意はもちろん、オレ的考察満載ですので、注意です!!


灼熱の魂」「プリズナーズ」のドゥニ・ビルヌーブ監督作品。

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と書いても、ミスリードしてしまいそう。



「複製された男」という邦題自体は、原作がそうあろうともこれまでの作品群からすると、これまでタブーを描いてきた監督の作品からすると極めて「真っ当な」でも「今回もそれか?」とすでに映画ファンからすると、一定のイメージを与えかねないタイトル。



冒頭母親からの電話の内容や、いきなり不穏なショーから始まるや、うって変って糖尿病のような歩き方の猫背なギレンホールが登場する。

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くびがない・・・
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この冒頭から、この邦題ゆえ、ある種の想像が付きまとう。


・・・・・・・「同一人物ではないのか?」

これは、映画をよく観ている人からすれば、極々自然な発想である。

第一、どんなに繊細な性格だとしても、実はそうじゃないだろ、と思わせる顔の濃いギレンホール、2人の美女は、好みに合わせたかのような比較的タイプの近い顔のガドン、ロラン。

首を見せないだけで印象違いますが、やはり「イケメン」
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本作の一番の見どころは、この美女2人かもしれない
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その後も非常に多くの伏線や小ネタを挟む。

一方が、役名もない三流役者で、の割には、いい暮らし、それと例のアブノーマルなショーの主催者的な存在の意味。


一方は、WEB検索では、その名前と職業が、ピンポイントで「誰かがかつて」検索したワードが存在する。その誰かとは、当然・・・。


ガドンがアダムに会いに行き、別れ際、アンソニーの携帯に電話をするが、アダムが視界から消えた時、アンソニーが受信をキャッチする。そのあと息を切らして帰宅するアンソニー、など、芸が細かい。


母親がイザベラ・ロッセリーニ、というのがまたこの映画の「ヒッチコック」的かつ「リンチ」的な部分を担っていてニヤリ。


時折の空撮が、町を俯瞰した、ある種、世の征服者が街を見下ろすような絵、実際絵として登場する巨大な蜘蛛、近未来的でエロチックなビルのフォルム。セピアがかった(黄色って言ったほうがよいのか)映像に「ウルトラセブン」を少し思わす。(て、若い人には分からないよね)

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簡単に、蜘蛛の復讐劇、てな見方でも全然よくって、ただ単に、ガドンとロランの神がかり的な美しさと、ギレンホールのどこまでもあたふたした二人の男の演じ分けの素晴らしさ、始終不穏な音が、なんでこんなところでこんな音やねん(笑)な音響、先ほど述べた、やはり不穏な撮影。ずっとニヤニヤしながら楽しめるという一面もある。





追記


映画の原題「ENEMY」について

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このタイトルの「走ってる感」がSFっぽくカッコいいこともあり、蜘蛛星人の侵略、でも全然いいと思うが、アダムにとって、アンソニーは敵であり、アンソニーにとっても然り。だが、アンソニーの、アダムの提案が猛烈に俗っぽくて、バカっぽいが、笑えそうで笑えない。

この男が同一人物だと早いうちに決めつけてしまえば話は早いし、わかりやすいし、第一「ニヤニヤ」できる。


それは言い換えれば、
いつもと違う「封印してたしかた」でしたいけど、パートナーにそんな「しかた」を今晩しちゃっていい?て聞くより、「ああ、今日のあなた、なんか違うわ」と思わせたいだけなんかもね。

2014年7月 記
 


あとがき 2015年9月

当時、このレビューを映画.comにアップしたあと、公式サイトの監督の解釈を読んでみた。思ったのが、監督の解釈を載せるのは異例かもしれないけど、だとしても100%その通りに見えなきゃいけないか?というと、それもまた果たしてどうか?ということ。

本作、蜘蛛という女(女房)に絡め取られている浮気性の男の話。

の割には、二人の美女の似たような風貌、といい、ラストのクモのインパクト、といい、エンドロールの件にしろ、女房に絡め取られたという話を「違うやり方でしたいなあ、という営みの願望をSFチックにエンターテイメントした映画」ということで、分かる、分からん以前に、楽しんでしまえばよいのだと思うよ。


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