ロブスター
劇場公開日 2016年3月5日


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!!映画とは全く関係ない話を冒頭しますが、中身はしっかりネタバレです!!




私ごとだが、ブログのほうで宣言したひとつが早くも崩れようとしている。婚活をレポートすることができなくなったのだ。理由は一つ。

そう、今の俺には大事な女性がいる。



「ロブスター」




ロブスターの知られざる生態に、不老不死、というのがある。
脱皮時に臓器も新しくなるという驚異の新陳代謝があるからという話だ。しかも食欲も性欲も減退しないという。


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その生態は俺たち人間にとってどう映るだろうか。


本作の世界では、独身者はホテルに半ば監禁状態で一定の期間内にパートナーを得ないと動物にされてしまうという。その世界から逃れようとする独身者を狩るとその猶予が伸びる。主人公は、その際、どの動物にされたいかを問われ、ロブスターと答える。

主人公にとって、不老不死の生態は何を意味するか?

このホテルでは、せっせと男女の肉体的なふれあいを刺激することで、パートナーのあっせんを行う。この部分はかなり性的表現が激しい。もちろん、あえての演出だ。家政婦が、なぜか股間に股間を押しつけるという、「生殺し」などとっても効果的なはずだ。

だが、ここにいる独身者はいちいち理屈を垂れて、なかなか進まない。

ここに登場する独身者はわかりやすく、それぞれ欠点を持っている。足の悪い男、滑舌の悪い男、鼻血が簡単に出る女。いちいち理屈は垂れるが、欠点の共有、共感、あるいは優越感を感じることで「ようやく」腰を動かす(もちろん、まじめな意味で)。

要は理屈ばっかり垂れる独身者にさっさと身を固めろと。だが、このホテルでは、動物になることも決して悪いことではない、とも言っている。

がたがた言わず、赴くままに生きること。ここの独身者の人間性は「がたがた言うこと」に終始している。

主人公はいったんはパートナーを見つけるが、「合わない部分」が見えると態度を急変し、逃げ出す。もちろんその「合わない部分」は映画では相当な出来事だが、とにかく彼は逃げる。

そのうち、彼は反体制側ともいえる独身者のある集団に合流し、そこで共感を得た女性と親しくなる。彼女は近視の女として、欠点をもつ。

次第に二人は熱がこもる。だが、独身者集団は、その二人を許さない。「独身者集団」だからだ。二人に与えられた罰は、「欠点の増幅」であった。その集団からなんとか二人は脱出したが、二人が、そして主人公が選んだ選択は果たして。

ここで主人公のロブスターの生態を望む理由がはっきりする。



不老不死は、「覚悟はいらない」。



つまるところ、そういうことだろう。


一人のうのうと生きていたいのだ。



今の俺には、この映画はとても重い。最近ほとんど映画は彼女とみてきたのだが、さすがにこれは一緒にみると、俺は何も話せなくなっただろう。だが一人でみても、これは重い。そして痛い。




追記

不条理コメディ、ということだが、なんの、ホテル側の主張もわかりやすいし、独身者集団の在り方も、そして主人公の考えも明確。きわめてまっとうな物語。

屁理屈こねる独り者への手痛い風刺。

実に見ごたえある映画。しかし、この映画の持ち味である不条理感があまり面白いとは思わない。音楽も若干うるさすぎる。

レア・セドゥが、す、すごいです。。
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