傷物語II 熱血篇
劇場公開日 2016年8月19日

!!ネタバレ注意です また色々困ってしまっているので、大変申し訳ないです!!
前作「傷物語I 鉄血篇」を観た理由は、まあ、今年冒頭に掲げた「チャレンジ」という言葉以外見当たらないのだが、そこに繰り広げられる世界は、これまでに観てきた映画とも、オレの知っているアニメ映画とも違う、全く「未知なる」ものだった。
劇場公開日 2016年8月19日

!!ネタバレ注意です また色々困ってしまっているので、大変申し訳ないです!!
前作「傷物語I 鉄血篇」を観た理由は、まあ、今年冒頭に掲げた「チャレンジ」という言葉以外見当たらないのだが、そこに繰り広げられる世界は、これまでに観てきた映画とも、オレの知っているアニメ映画とも違う、全く「未知なる」ものだった。
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「傷物語I 鉄血篇」レビュー
![]() | 価格:4,698円 |

もちろん、その人たちだけが楽しめればそれでいい、ということも十分分かる。だが、それ以上にあまりに「老若男女」な客構成にもっと驚いた。このシリーズが人気があることも知っていたし、そういう文化が多岐化し、大衆化してきたということは理解した。
だが、その中身は
「ねえ、みんな、これでよいの?」
と心配するほど、表現としても、映画としても、あまりに独特だった。
もちろん、面白ければそれでいい。
「傷物語II 熱血篇」
本作も、実写と見紛うほどの背景に、様々な線で描かれたキャラクターが動き回るのだが、本作は高校の委員長の女の子と主人公の会話劇と、ヴァンパイアの手足を奪った敵との戦いの2本柱で進行する。
本シリーズのキモはその2本柱と知ってはいたが、前作よりかは、パートパートが分かりやすく、テンションも持続する。
ただし会話劇については、一見さんにはどれだけ深いものなのか(深いのか?)皆目分からず。
しかも登場する女の子のふるまいに、こちらはただただ困ってしまうのである。

PG12
全国のほとんどの映画館は、全国興行生活衛生同業組合連合会(全興連)に加盟しているため、映倫の審査した作品のみを上映することになっている。そのため、劇場作品の映倫の審査は必要なのだが、映画倫理委員会のサイトによると、その映倫区分については、
「区分は未成年者の心身の成長に応じた学校教育の年齢に対応する階層的な構造を持つ。これにより観客が被る恐れがある衝撃、不快感、差別感、嫌悪感の軽減を図る。」
表現については、映画倫理網領内にて、「性、暴力、犯罪、薬物などの表現」においては、未成年者の性行為や性的裸体描写には特に留意する、とある。
そして、PG12とは
「12 歳未満の年少者の観覧には、親又は保護者の助言・指導が必要」
にあたる。
映倫は、この映画の、登場人物の女の子の行為に対して、どう親に助言、指導を年少者にするよう、求めているのだろうか。
興行において、普通のアニメ映画は、親同伴をターゲットに製作されるものが多いだろうが、その場合は、「同伴」ゆえの指導、助言は即座に可能なわけだ。だがこの映画においては、普通のアニメ映画で狙った観客層では決してない。
この映画に関していうと、PG12とは、実質、親とは一緒に見に行けない性表現、暴力表現のある映画、となってしまう。
だが、親の指導が必要という座りの悪さ。
この映画を観た小学生に対し、親、保護者が助言・指導をしなければいけないなんて、いくらなんでも親がかわいそうだ。
また、指導が必要であるなら、そこで何を見たか、を子供は言わなければならない、また親は聞かなければいけない、ということになるが、そんな修羅場を映倫は親子に求めているのだろうか。
「映画代は出してあげるから、一人か友達とで観に行きなさい。これも社会勉強のひとつですよ。でもどんな映画だったかは、報告しなさい。」
PG12とは、親の、子供の教育方法にちょっとだけ口を出す、という意味ならまあ、分からなくはないが、果たして機能しているのかどうか。
ちなみにPG12の最近の映画というと、
(以下、いずれも映倫サイトの審査結果)
ロスト・バケーション
・・・人喰いサメによる襲撃の恐怖並びに出血の描写がみられる
死霊館 エンフィールド事件
・・・成年者の喫煙並びに無免許運転の描写がみられる
葛城事件
・・・簡潔な殺傷・流血の描写はみられる
神様メール
・・・簡潔な性愛描写はみられる
ちなみに、R15となると
エクス・マキナ
・・・刺激の強い刃物による殺傷・肉体損壊並びにヌード描写がみられ、標記区分に
デッドプール
・・・刺激の強い殺傷・流血及び性愛描写がみられ、標記区分に
レヴェナント:蘇えりし者
・・・刺激の強い、弓、刀剣等による殺傷・出血の描写がみられ、標記区分に
なるほど、確かに印象は違う。
だが、本編、「刺激の強い刃物による(...刃物じゃないのか、あれは)殺傷、流血、肉体損壊」はしっかりある。
ちなみにGとなると、
ファインディング・ドリー
ペット
スーサイド・スクワッド
......「スーサイド・スクワッド」がここに区分される時点で興味が失せる人もいそうだ。
話がそれた。
前作を観た観客が反省したのかのように、観客の女子率は下がって、青年率、おっさん率は上がっているようだったが、まあ、そういう意味ではこの女の子の、「さらなる扱い」は正解なのかもしれない。
なぜそこでそれを見せる?なぜそこでそれを脱ぐ?なぜその方法でことを進める?
オレは前作以上に違和感だらけ。
ちょいちょい、ギャグ顔?も健在で、それがなければ、こっちは楽しいのに、というすべて「オレにとって」悪い方、悪い方に進んでいく。
また国旗を想起させるタイトルや、ちょいちょい日本国旗が風に吹かれて、まあ、困ったもんである。
今回はバトルもあるよ、ということだったが、オレの勉強不足で申し訳ないが、声優A VS 声優B みたいな文字が出て、まあ、そのやり取りに萌える、ということなんだろうが、そうなると完全にオレは「門外」。
その見方があってのバトルなので、相手との力関係や絵の動きにどれだけ意味があるのか、に頭が持っていかれる人間には、この映画のバトルも楽しめないことになる。
......いやあ、難しいなあ。
追記
ラストまで観ると、案の定のおまけがあるのだが、それを最後まで見ると、いや聞くと、さっさと帰ればよかった、と思うほど、衝撃的だった。
エンドクレジット後は映倫審査対象ではないのか??音声のみは対象ではないのだろうか。
いやあ、明らかにR15にあたる「極めて刺激の強い性愛描写」でしょう?
(しかもいろんな意味で、とっても「間違っている」)
こんな衝撃を残した退場は久々で、逆に貴重な思いをしたわ。


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