しんざんの、みんな仲良し映画評!!

ほんとうは仲良しとは程遠い、あまのじゃくな映画評、映画批評、映画評論ブログ 全部ネタバレ。またあまのじゃくゆえ、人によってはまったく受け付けないものもあるよ。もちろん、こっそりオススメもあるよ。

新作映画

「ドクター・ストレンジ」 ネタバレ 映像も面白くない、豪華俳優陣も生かし切れていない。だがなぜこんなに楽しいのか!

しばらく、記事をアップできず、一部のファンの方、申し訳です。

独り身でなくなって、こんなに映画が見れなくなるとは、そしてこんなにブログに時間が取れなくなるとは、思いもしませんで、1か月以上前に観た本作をようやく記事にすることとなりました。





今後もペースは落ちていくかもしれませんが、なんとか書いていこうかと思います。











「ドクター・ストレンジ」
劇場公開日

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マーヴェルの最新作。

正直、ヒーローものは「シビル・ウォー」「デッドプール」でげっぷが出るほど、ヒーローものなど、もうどうでもよいのだが、なにしろカンバーバッチである。

「沈黙 SILENCE」と迷ったが、家内の一声で、カンバーバッチである。



カンバーバッチとマーヴェルである。
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今ではハリウッドいちの稼ぎ役者かもしれないが、落ちぶれたときのロバート・ダウニー・Jrの「アイアンマン」とは訳が違う。


それだけではない。

カンバーバッチとティルダ・スウィントンである。
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カンバーバッチとレイチェル・マクアダムスである。
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カンバーバッチとキウェテル・イジョフォーである。
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カンバーバッチとマッツ・ミケルセンである。
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「キャプテン・アメリカ シビル・ウォー」のダウニー.Jr、クリス・エヴァンス、スカ姉、チードル以上の豪華さであるし、いずれもカンバーバッチとの絡みが想像すると楽しくなる。

そして皆、アメリカ人ではない。みな異色、異色、とは言っているが、設定ではなく、このキャストでのマーヴェル、という意味では確かに異色だ。


だが、監督がスコット・デリクソンである。監督選びでは優秀なディズニー、マーヴェルのはずだが、「世界が静止する日」「NY心霊捜査官」の彼である。


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NY心霊捜査官」 あれっ?えっ、祓っていいの?


ビデオパス





果たしてどうか。








ドクター・ストレンジ



















結論から言うと、、つまらないけど、面白い。という、なんともあまのじゃくな映画評ならではの感想になる。


欠点はある。大いにある。










1)ヒーロー誕生譚でこれほど退屈な語り口もそうそうない。



「スーパーマン」なり「バットマン」なり、第1作目は、彼が果たしてどのようにヒーローとなったのか、を描くために、ドラマが発生するものなのだが、本作にはそれがあまりにも魅力的でない。

わき見運転による交通事故でヒーロー誕生?


やはり盛り上がらない。


2)ストーリーに魅力なし。展開も早すぎ。


ストレンジが魔術師になるまでの過程がまあ、これまでのヒーローものに比べて圧倒的につまらないため、ただでさえ、詰め込み気味の展開もその場その場の盛り上がり優先ゆえ、気分が乗っていかないのである。




3)豪華な俳優陣を活かせていない。


ティルダ・スウィントンの坊主なメンターは似合うが既に既視感のあるモノだし、
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レイチェル・マクアダムスもここ最近の活躍ぶりをみると、あまりに悲しいヒロイン役。。「それでも夜は明ける」「オデッセイ」であんなに魅力的だったキウェテル・イジョフォーもずいぶんショボイ。そしてマッツ・ミケルセンにいたっては、あんなに魅力的な目元を台無しにする余計なメイク。

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そして




4)話題の映像がさっぱり面白くない。



「インセプション」を引き合いにするもの果たしてどうかと思うが、魔術が新しいだの、ポッタ好きなら、とかはどうでもよくて、単に

「なぜその絵なのか?」

ビルが曲がるCG絵はすごいかもしれないが、「なぜそうするのか?」が描かれていないため、それ以上楽しくはないのである。不思議な映像体験だが、物語上必然性のある画ではないので、途中で飽きるのである。








要するに、演出に問題あり。スコット・デリクソンの起用はマーヴェルらしくなく、失敗に終わっている。


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しかし











だがしかし、カンバーバッチ。







「シャーロック」「イミテーション・ゲーム」の主人公のような、高慢で皮肉屋、だがどこか熱い。だが変人。

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「イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密」 当時のファッションを、最高のキャストで楽しめる映画






はっきり言って本作の序盤のキャラクター紹介は不要だ。





「ああ、はいはい、カンバーバッチだから。」




で、とりあえずいいのである。原作から離れてでも、彼が魔術師になる展開を変えたほうがよかったかと。




カンバーバッチの存在感だけでこの映画は成立するのである。



 

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「ドント・ブリーズ」 ネタバレ ホラー版「グラン・トリノ」と片付けるには、もったいない!!とても「うまくて、怖くて、悲しくなる」映画!

「ドント・ブリーズ」
劇場公開日 2016年12月16日

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!!ネタバレしています 注意してください!!
















「ローグ・ワン」に駆けつけず、こちらを選択するのが、オレらしいとうか、なんというか。

アメリカ映画のホラーの定式として、へんぴな田舎の人間が実は殺人鬼だった、というものが多い。

テキサス州の仲良し屠殺一家「悪魔のいけにえ」。架空の場所ではあるが、田舎の湖畔クリスタルレイクでおなじみ「13日の金曜日」。核実験の被爆者が奇形の殺人ファミリーの「ヒルズ・ハブ・アイズ」。と、ホラー映画のモンスターはむしろ、アメリカン人の、「あまりにも広すぎる地形」と「州法」の違いからくる「違和感」、「恐怖感」をキャラクターに置き換えたようなものが多い。

というか、どんだけホラー好きだったのか、が今更ながらに気付くオレ自身にも恐怖しているが。

今回の「湾岸戦争帰り」の兵士が「モンスター」というのもアメリカのホラーの定式に則っている。また舞台はデトロイト、という、なんともかつて自動車産業で栄えた街の成れの果ての過疎区が舞台であるのも時代を感じる。デトロイトでいうと、年頭の「イット・フォローズ」もそうだった。だが、老人の、デトロイトが舞台というと、やはり「グラン・トリノ」を思い出す。



そう、これはホラー版「グラン・トリノ」。「過疎区」化した街の「貧しい」登場人物が繰り広げる恐怖の物語。




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「ドント・ブリーズ」












「息を止めろ」とは、まさしくその通りで、「ナーメテーター」相手が実は屈強の老人で、その盲目ゆえの聴覚に頼る行動や、やたらめったらキレる行動に、こちらも「だるまさんがころんだ」状態で息を止める緊迫感を楽しむことができる。


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フェデ・アルバレス監督



リメイク版「死霊のはらわた」で、オリジナルのギャグの部分を徹底して、大真面目に残虐描写に置き換え、でも取り憑かれた人間が実はヤク中だったというひねりもあり、リメイクという色眼鏡を外せば、とってもよくできたスプラッターに仕立て上げていた。

「死霊のはらわた」リメイクより
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今回も「残虐性」と一捻りある「ストーリー展開」を楽しませてくれる。




陰影のあるリアルな映像と、打って変わってのファンタスティックな映像、恐怖を掻き立てる不穏な音響効果からの、「だるまさんがころんだ」状態の静寂の対比効果が素晴らしく、また、「死霊館2」のダメダメ長回しよりも断然効果的な長回しがのちのち活きる。




登場人物の紹介も簡潔でよく、また誰ひとり、感情移入できないもいい。

こんな「正義感ぶって」も、ただのこそ泥です
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デトロイト以外では、組みそうにない3人のキャラクターもいい
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なんか、笑える
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映像と音楽の間逆な表現効果と同様に、
登場人物の「生きるか」「死ぬか」「殺すか」「逃すか」「盗むか」「捨てるか」の常に2択の選択肢を突きつけられながら展開していくのだが、こちらも、ガキどもを応援するか、ジジイを応援するか、の2択を常に迫られるのも素晴らしい。




「屈強」スティーブン・ラング演じる老人を最初は、甘え腐ったガキどもをぶち殺せ、ぶち殺せと観客を応援させながら、実はコイツはもっとヘンタイだった、というのもここで活きるのである。

筋肉、すげえ
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ヘンタイを応援していた自分が悲しくなったよ、おい
(褒めてます)



年末は「ローグ・ワン」で締めるが、みなさんがヘンタイならぜひこちらで締めるといいです。







追記



老人の弱点を補うかのように、嗅覚とスピードが持ち味のワンコも大活躍。口臭そうなワンコでこちらも息を止めてしまいそうである。

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追記2

ラストについて

報道では、当たり前だが、侵入者としてガキどもが報じられる。つまり主人公ロッキーは、自分に従順な妹との「新生活」を選択する。「最終的に」友達を金で売ったことになる。

ジジイの娘が死んだのは、「車」のせいであり、格差を想起させる、富豪の娘の運転であったり、ジジイの「ゲスイ」スポイルといい、ラストの選択といい、なかなかテーマは盛りだくさんである。

追記3

映像音響効果だけでなく、この素晴らしい脚本も手がけるフェデ・アルバレス監督。大注目。

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「この世界の片隅に」 ネタバレ アニメ耐性がついたおっさんが出会った幸せ。被ばく2世のおっさんは本作をこう見た!!

「この世界の片隅に」
劇場公開日 2016年11月12日
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「傷物語II」「君の名は。」「聲の形」と今年アニメ映画にチャレンジする、という目標を掲げ、最初のとてつもないハードルをなんとかクリア?し、ここまで来たおっさんにとって、本作を鑑賞することに「アニメ映画」というハードルを全く気にせずに鑑賞しようと思ったことは自然な流れ。



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「傷物語II 熱血篇」ネタバレ アニメ映画ってホント難しい!映倫PG12についても考えてみた。


「君の名は。」ネタバレ ほんの少しだけアニメ耐性が付いたおっさんは「君の名は。」をこう見た!!


「映画 聲の形」ネタバレ またもう少しアニメ耐性が付いたおっさんは「映画 聲の形」をこう見た!





ましてや、広島市、呉市が舞台の映画。被ばく2世のオレにとって、「観なければいけない映画」である。






「この世界の片隅に」









私的なことだが、主人公すずは、オレのおばあちゃんにあたる世代である。

祖母はまさしく「そのような生き方」をしてきたお人である。いきなり終盤の話をするが、広島で原爆を受け、孤児を受け入れ、孤児院を立てた立派なお人である。

だが、それ以上に、「かわいい」人だった。笑顔がくしゃっとなる。祖母と暮らした日々は中学生までだったが、「当時」の話は一切しなかった。今も資料館にその書記を残す祖母がなぜ「当時」の話をしなかったのか。

それはたぶん、「精一杯生きることに、周りがどうだろうと、やるべきことをする。子供たちにこれ以上悲しい思いをさせない」

本当に、ただそれだけだったのだと思う。

ただ日々を、その日を、その次の日を、その次の年を、「生きてきた」だけなのだろう。それは大変な日々だっただろう。だが、人は笑っていきていたい。



いや、「笑っていきなければいけない」。





祖母のように、すずのように、どんなに世界の片隅にいる人間でも、何があろうと、そうなのだ。

大事なものが奪われる。だが、今は生きている。ならば。


その「ならば。」をどう過ごしたか、この映画の登場人物のさまざまな「ならば。」を「さりげなく」描いていることに、オレはうれしく、悲しく、
そしてその「上手さ」に激しく感動しているのである。




この映画には、その日々がある。そしてそこからの、未来がある。



この映画は、戦時中、戦後と、主人公すずが日々を生きる姿を描くと同時に、彼女の中にある「相反する思い」が日々常に交錯し、それが「笑い」「怒り」「悲しみ」「諦観」を重ね、織り交ぜ、小さなエピソードをいくつも見せてくれる。

広島市を故郷に、呉市を田舎に持つオレにとっては、特に瀬戸内海の景色、小丘の松の木、その土の質感に涙する。
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周作の、すずへの気配りと照れの所作に微笑み、性の生々しさを感じる。
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哲くんの、すずの「普通の姿」をみて、カットごとに、「はははは」と笑う姿に爆笑し、そして涙する。




ラッキーストライクの空き箱の入った残飯に、怒りと笑いがこみ上げる。




一番ボロ泣きしたのは、ラストの橋の上で、バケモノのかごから出てきたアレ。最高に優しい新たなる出発である。





そして、孤児を連れて帰るすずに涙する。その子供は、うちの母とほぼほぼ同い年にあたる。オレはおばあちゃんのおかげで、ここにいるのだ。








追記

エンドロールも泣かせる。「受け継ぐ」、とはこういうことなのだ。




 

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