劇場公開日2018年3月1日
ポスター みたまんまの映画だったことに、意外とびっくり

!!!ネタバレしてますし、とても、こき下ろしてます!!!
ギレルモ・デル・トロ
言うまでもなく「パシフィック・リム」の監督であり、「ヘルボーイ」シリーズの監督であり、傑作「パンズ・ラビリンス」の監督であり、意外と知られていない、「ホビット」シリーズの脚本家。
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キャリアは「ある意味」十分だが、一貫して「『異形』への偏屈な愛」にみちた映画作家。故にキャリアは「ある意味」全然積み重ねられていない。
スピルバーグも慕う、まさに真正のオタク映画作家の最新作がオスカー最多ノミニーだという。どうしたことか。
「シェイプ・オブ・ウォーター」
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「クリムゾン・ピーク」ネタバレ 内容?どっかで見たよねえ。幽霊?なんか、いたねえ。ティルダ?いないねえ。
【年間ベスト】 ごめんなさい!! しんざんの2016年公開映画年間ワースト3は、なんと!これだ!!
前作「クリムゾン・ピーク」の決定的な欠点は、美男美女を取り揃えているにも関わらず、全然キレイに美しく撮れていない、という点だった。本作は、その反省だろう。あっさり、美女と美男を捨てた。
そんなだから、出来上がったものはキモイわけだ。
これまで同様、ロボットに愛をこめようが、ストーリーがスッカスカの、薄っぺらな「異形」への愛、マイノリティーへの愛(と勝手に高尚なことを言う映画オタクども)。
とにかく全編、詰め込み過ぎの、無駄なエピソードばかりの、語らなすぎと、語り過ぎ。
それはなぜか?
このデルトロ監督、キャラクター設定は異様に凝っており、その生い立ちや背景など、映画の登場しない部分もきっちり作りこんで、役者陣に説明し、撮影に臨むスタイル。
キャラクターに肉付けは必要以上に、執拗にする、という「これぞ、同人誌」精神。
それが今回、彼の過去作以上に、大いに仇となる。
このシーン、オレは大っ嫌いですね

マイケル・シャノンのトイレ、腐敗する指、かっさばかれる主人公とおなじような、喉元。これ見よがしに見せて、効果は全く薄い。
役者陣がうまい分、設定ががんじがらめで、逆に役者が活きていない、という。そのくせ、付け足したバックボーンはさっぱり描けていない。ただ、見せるだけ。
そして相変わらず、デル・トロはストーリー・テリングがひどい。
次に、今回のノミニーについてだが、本作のノミニーは、アカデミー会員の多様化と若返りの極端な反動でしかないと思っている。「多様化」の側面が、思いっきり「マイナス」に働いたのが、この「同人誌」映画の最多ノミニーという結果。
確かに、そろそろジャンルな作品がオスカーを、という世代交代は始まっていると思う。
だが、本作は「サイレンス」「モノクロ」「映画館」という「映画愛」という、アカデミー大好き要因と、今年のトレンド「女性」がたまたま合致し、プラス得意の「異形」を「マイノリティー」とアカデミー会員がすっかり勘違いしただけでの作品。
映画館を背景に映すと、バカなアカデミー会員は釣れる。
